今回の味見の会は、当日になって、体調不良のキャンセルが相次ぎ、参加者3名。
ちょっとショックな始まりでしたが、
その分だけ、いつもと違い、
何回もソロが回ってくる、スペシャルな回になりました。
次回は、2025年1月23日です。さて、
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今回は、ゆるゆると行こう、と、岡本流のウォーミングアップセッションから始まりました。
スケール練習やシンコペーションの一連の簡単なトレーニングの終盤から、だんだん自然にアドリブになる流れ。これは、岡本のギター教室で行っているメニューで、結局、1時間ノンストップで盛り上がったんです。
今回気づいたのは、バイオリンなど、クラシック経験者は、「心の中で、何かが『開く』」ことがテクニカルな問題より、大きな課題なんだ、と言うことです。簡単な幾つかの示唆的なフレーズを練習した後、それぞれが、ソロをとって廻しているうち、出てくる出てくる、とんでもないアイディア。
長年、たくさんの素晴らしいメロディーに慣れ親しんでいる方に眠る、心の引き出しに、西村泳子(バイオリン)さんと顔を見合わせて、驚くばかり。
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参加者の方は、還暦を超えて、初めてアドリブに取り組まれた方もいらっしゃいますが「腰痛、膝の痛み、ヘパーデン結節、全部吹き飛んだ。本当に奇跡が起こったみたい。」との事。
「心の中で、何かが『開く』」事を、本当に言葉で表現するのは難しいです。
ただ、体験してもらうのが、一番だと実感しました。
しばらくやった後、途中で感想を全員に聞く時間があるんですけど、
ある方は「1回目より、落ち着いて楽しめた。けど、全部その場しのぎで(笑)」とおっしゃいました。
僕は、「良いんです。その場しのぎで」と申し上げました。
その場しのぎの連続が、即興というものですから。でも、言霊って重要で、
「どうせ、私は、その場しのぎ」と言うと、「今、創造が始まっている、という瞬間」に蓋をしてしまうと思うんです。だから「全力で、今を乗り切る。音楽にする」と、考えたら良いと思います。
スポーツの試合に似ていて、結果は、今、この瞬間の自分で決まる。なら、自分が決める。
無意味そうな事を、自分の意思や知恵で意味あるものに変えて弾くことは大事です。
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ある方は、僕が上達ぶりを褒めると「リズムがやっぱり上手くハマらなくて、悔しい。満足ではない」とおっしゃいました。
演奏中も何かあると「あ、ごめんなさい。」とかおっしゃるんです。
僕は、「大丈夫です。ただ、慣れれば良いだけですから、そのうち出来ます」と申し上げました。
実際、そうなんです。
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そんなやりとりがあってからの、All of meは、二人とも、まだ参加されて2回目とは、思えない出来で、僕と西村さんは顔を見合わせて、びっくりしていました。violin2人の吸収力とチャレンジする心意気が素晴らし過ぎる。「私たち、ここまで来るのに何年かかったかって感じなのに。2回目でこれ?!」と私たちもちょっとショックなぐらいでした。
つい数ヶ月前までは、クラシック奏者の指導に散々苦労していましたが、本人の気の持ちようと、指導のやり方次第で、ものすごい効果が生まれるプログラムが、バイオリン、チェロでは確立しつつあると思います。
クラシック奏者で、アドリブ興味があって初めての方。是非、お越しいただいたら良いと思います。
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余談:
今回から、西村泳子(バイオリン)さんと二人で早めに入って、ウォーミングアップをすることにしました。
二人でセッション形式でウォーミングアップすることで、言葉にならない情報交換が出来たと思います。
そして「グルーヴ」するには、「結局グルーヴするまでやってみる」しか方法はないな、と思いました。
これは、とっても貴重な時間になりました。
来週のBlue Nile にそのまま反映するんじゃないかと思います。こっちもお楽しみに。
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